防風ガラスの基礎知識

高級時計として、一つは手にしておきたい機械式時計。防風ガラスとは、文字盤を覆う大きなガラスのことを指します。その役割は、時計を水やホコリ、落下などによる衝撃から守ること。ゼンマイや歯車で動く機械式時計にしてみれば、故障を防ぐための大切なパーツのうちの一つですね。

そんな防風ガラスですが、時計により三つの素材を使い分けているようです。一番広く使われているのはミネラルガラス。これはいわゆる普通のガラスで、低コストで加工しやすいものの、傷が付きやすい欠点があります。次はアクリルガラス。名前通り、プラスチック製のガラスになります。ミネラルガラスより傷がつきやすいですが、軽く加工しやすい性質のため、アンティーク時計などによく使われていました。最後はサファイアクリスタルガラス。硬い物質として有名な宝石サファイアと同等の硬度を持ちますが、割れる際には派手に割れるという欠点があります。

防風ガラス、修理の際に

前段で分かった通り、防風ガラスは時計を保護する大切なパーツです。それだからこそ、割れやキズなどの破損には気をつけなければなりません。最悪の場合だと、破損箇所から染み入った水等により時計の金属が腐食、内部の機構までダメになってしまうことがあります。交換は時計メーカーの正規修理か、一般の業者に依頼することになりますが、正規修理の方が若干割高。信頼度については比べるべくもありませんが、懐事情と相談の上、信頼できる時計店に預けてください。あまりに格安すぎる場合などは、時計に合わない非正規パーツを使われてしまう可能性もあります。自分が身につける高級時計だからこそ、その価値を落とさないための必要経費と割り切りましょう。